不定期日記

瞬く間に一ヶ月以上過ぎ、もはや夏も終わろうかとしていることに驚愕しています。

 

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【外出について】

今年はほとんど遠出しなかった。鹿児島の後、同じく出張で大阪・奈良に行っただけ。細かいところでは千葉に赴いて弟の新居に遊びに行ったり、母校に行ったりしたが、特段のものではない。大阪と奈良で食べた写真をいくつか挙げる。

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大阪ではお好み焼きを食べた。かなり美味しかったが、それより驚いたのが値段で、上記のほか焼きそばまで食べて2000円である。安すぎる。またいきたい。

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奈良の食事は正直あまり期待していなかったのだが、非常に美味しい店に巡り合うことができた。奈良の地酒を主力とする居酒屋だったのだが、料理も極めて美味しく、特に写真の万願寺とうがらしを使った料理は絶品だった(京野菜を奈良で食べるのも変な話だが…)。日本酒もよく、店員の方もイチオシの三日踊という銘柄がとても味わい深い名酒だったので求めて帰ろうと思ったが、奈良駅近辺ではほとんど扱われていない様子で断念した。残念。また行く機会があれば飲みたい。

 

【映画について】

・天気の子について

結局2回見た。基本的には前書いた感想から変わっていない。いろいろレビューも見たが、よくて感想、悪くて妄想といった感じでろくなものがない。新海誠に気持ち悪いと言いたいだけなようなものも結構ある。べつにそれはそれでいいが、少なくとも金を貰って感想を言うような人々には多少の責任感を持って仕事をしてもらいたいと思う。

 

・ライオンキングについて

ものすごいクオリティのCGでかなり驚いたが、それだけに話自体のむかつき具合が目についてやりきれない。そもそもサバンナでライオンふぜいが王政を敷いてるというだけで若干イラつく。食物連鎖の頂点みたいなイメージなのかもしれないが、食物連鎖のピラミッドが表しているのは個体数であって地位ではない。勝手にカーストにすんなやボケ、というところからまず始まる。話もよく考えたらひどい。貴族の坊ちゃんが親戚同士の内紛に巻き込まれて海外移住し、そこで通常なら付き合わないようなやつと一緒になって楽しくやるが、最終的に謎の責任感に目覚めて戻って親戚をやっつけ、ついでに幼馴染(貴族の娘)とくっつく。要するに上流階級の内紛である。知らんがな。イノシシとかはいじめられっ子みたいな扱いだが、大変な時に助けてくれたので最終的に名誉白人みたいな地位に落ち着く。よかったね。でもこれ原作はアメリカで作られたんだろうが、むこうでジョックとかクイーンビーとかいってスクールカーストに苦しんでる子供が見たらマジでそのまんまだし辛いんじゃなかろうか。少なくとも自分だったらすごいムカつくとおもう。

不思議なことに、上で書いたようなことは昔劇団四季のものを見たときは全然気付かなかった。おそらくだが、生身の人間が演じているということや、演出の違いかなんかで見えなくなっていたんだと思われる。ライオンやら動物を演じるっていう時点でちょっと可笑しいし、歌の聴かせどころなど個別のトピックに意識が行くので、話自体にそんなに意識がいかない。映画だとストーリーラインが明瞭に見えるし、CGは極まった完成度なので、それだけに話の意味合いがヴィヴィットに伝わってきてつらい。総じて、舞台で観たほうがいいと思う。ただし子供ライオンの可愛さは本物だったので、名探偵ピカチュウよろしく子供ライオンのじゃれあいシーンのみを2時間放映すればそれが最もよいと思われる。発見という意味では非常にあったので見てよかったと思うが、おそらく二回は見ないだろう。

 

・「ジーザスをさがして」

写真美術館の試写で見る。ポーランドの女性芸術家の作品。エルサレム症候群の人々の内面を掘り下げるドキュメンタリー…らしいが、全編英語かつ日本語字幕なしなので悲しいことにほとんど意味を理解できなかった。残念。ただ、見てよかったと思う。まずエルサレムの街の風景がよい。大伽藍をとりたてて写すわけではなく、民家、郊外の荒野、街並みや路地といったあまり目にしない場所で撮影されている。出てくる人物もヤバ目な人ばかり。聖母マリアみたいなコスプレをして人の足を洗いたがるアメリカ人の小太りの女、夫と子供を捨ててエルサレムで野宿するドイツ人、木の根元に敷いたダンボールに横たわる浮浪者みたいな見た目の老人。エルサレムはいろんな意味で特殊な地域だが、それが世の中にきちんと厳然と実在するという現実のありかたがよく伝わってきた。話を理解できればもっとよかったのだが。

海外のドキュメンタリー映画は昔ユーロスペースとかでも少し見ていたのだが、それを思い出した。またいろいろ見てみようかという気分になった。買おうかどうか迷っていた「100000年の安全」なんかもこれを期に買おうか、なんてことも思った。

ちなみにそもそもの目的だった写真展はあまり面白くなかった。

 

【音楽について】

ジャニスが潰れて以降、新しい音楽の仕入れ頻度が本当に激減したので、最近は持っていたけど聞いてなかったCDを発掘したりしている。あとは図書館で借りる程度。

聞き直した中でよかったのは、キリンジの「3」というアルバム。

 

https://www.youtube.com/watch?v=3hLtE9gT1CE

 

https://www.youtube.com/watch?v=Fx5Eh3Wmr-Q

 

もともと友人から頼まれて借りたのを自分で持っていて聞いていなかっただけだったのだが、非常に良いアルバムだった。アルカディア、名曲である。むすんでひらいては後半のサビが本当に素晴らしい。完璧な幸福の中をそうとは知らずに生きている人を言祝ぐような曲である。まあ歌詞は全然そんな感じじゃないのだが。

そのほか、ロバートグラスパーのBLACKRADIOなどを図書館で借り、これも非常によかった。予算もそれほど割けないので厳しいが、ぼちぼちいい音楽も探していきたい。

 

【読んだ本について】

・「なめらかな世界と、その敵」

極めて面白い。粒ぞろいの作品が集まっている。個人的には「美亜羽に贈る拳銃」と「ひかりより速く、ゆるやかに」が好きだった。同作者の手によるこの本に未収録の短編もいくつかあるようなので、国会図書館に行った時についでにコピーでも取ってこようかと思う。

ストーリーの出来不出来を考える時、なんとなく料理の出来不出来のアナロジーを思い浮かべるのだが、この人の小説はどういう味を出すかをかなり意識的に考えて構築している感じがする。あと多分、ペリペティアを作るということも意識的にやっている雰囲気がある。だからかもしれないが、話の流れとしてはなんとなく似たものを感じる時がある。もっというと、話の表層は(当然だが)全く違うのだが、ベースの味を決めるダシの部分に全て同じ確固としたものがあるようなイメージがある。

ものすごく美味しい定食屋でものすごく美味しい定食を食べているような感じである。メニューは様々あり、素材の味も生かしつつどれも美味い定食になっているのだが、ただしそれの屋台骨は全て共通の秘伝の調味料、という感じ。なんか褒めてないようにも見えるが、これは本当にすごいことだとおもう。まとまらない感想になってしまった。

 

・5等分の花嫁

もろもろつらいので憂さを晴らすラブコメかなんかでも…と思って急に読み始めたのだが予想よりもかなり面白く普通にハマっている。キャラがかわいい。基本的に悪人が(まだ)出てこない。伏線もけっこう凝って張っているような部分が多く、話としても読ませる。人気が出るのもわかる。9月中旬に出る11巻もかなり楽しみである。100話記念のマガジン特集号も買ってしまった。週刊誌を買ったのはウン年ぶりである。1期のアニメもYOUTUBEで公開していたので一気に通しで見てしまった。2期も楽しみである(見るかどうかは不明だが)。

 

少女終末旅行

これも同じくもろもろつらいので面白そうな完結済み漫画を…と思って急に全部買って読みだしたのだが非常に面白かった。星雲賞は伊達ではない。エレベーター動かすAIのくだりは少し感動した。あと風景が良い。

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終わりです。書きかけの旅行記などはまたそのうち。